近年、「終活」という言葉が世間でも浸透し、葬儀に対する認識が少しずつ変わってきています。
「残される家族に迷惑をかけないように」「悔いのないお葬式をしてあげたい」などさまざまな理由から、生前から自身や家族の葬儀について考える機会が増えてきました。
その代表的な終活として、エンディングノートや事前相談というものがあります。
今回は、エンディングノートの大切さやどのような事が書かれているのかをご紹介いたします。
エンディングノートとは?
エンディングノートとは、自分に万一のことがあった際に、家族やまわりの人に伝えたい事をあらかじめ書き留めておくノートのことです。病気などで意思をはっきりと伝えられなくなった場合の事、亡くなった後の事などを詳細を記入する項目があります。
遺言書と思われる方も少なからずいらっしゃいますが、財産分与などに関しての法的効力はないのでその点は注意しましょう。
エンディングノートを書く事がなぜ大切なの?
まずは、自身について振り返る機会ができます。
自分のことを見つめて書き記すことで、改めて自分が好きなことや考え、生きているうちにしたい事が見え、残された時間を有意義な時間を送ることができます。
次に、残された家族の行動指針になります。
日頃なかなか詳しく話すことのない、自分の考えや葬儀の際に伝えてほしい人について、所有している金品、加入している保険の詳細や不動産、クレジットカード内容などを記入する項目があります。残された家族にそれらの情報があると亡くなった後の様々な手続きがスムーズに行え、葬儀の際には故人様の想いを汲んだお葬式ができたり、大切な友人へしっかりとメッセージを伝えたりする事ができます。
エンディングノートに書かれている主な項目
・自身のプロフィール
本籍、保険証番号、資格、実印・印鑑登録とその保管場所
・考え方の基本
自身の性格、大切にしたい事、生きているうちにしたい事、亡くなってからしてほしい事
・携帯電話 PC SNS 各種オンラインサービス
携帯電話の名義人や契約期間と内容、PCログインパスワード、メールアドレス、ネット回線業者、SNSの名称やIDパスワード
・自動引き落とし
項目、会社名、番号、引き落とし詳細
・資産管理
預貯金の金融機関名とその詳細、クレジットカードの詳細、電子マネー
不動産の詳細、株や投資信託
ローン、借入金、保証債務
保険会社や証券番号、年金の名称や納付先、公的年金、私的年金
・所有物
車やバイクの詳細や任意保険会社名、貴金属の詳細や保管場所
・介護
介護のスタイルや食べ物、介護費用、財産管理ができなくなった場合にお願いする人
・病気
かかりつけ医、延命治療の際の希望、臓器提供と献体
・葬儀
葬儀の規模やスタイル、喪主や挨拶をしてほしい人、遺影、流したい音楽や使いたい花
葬儀会場や費用や戒名、棺に入れてほしいもの
・お墓 供養
埋葬方法、墓の購入や希望について
・遺言 相続
遺言書の有無、遺言書を依頼している専門家の詳細
・ペット
ペットのプロフィール、かかりつけ医、保険
・自身や家族や友人
今まで住んでいた場所、自身のヒストリー、家系図、家族や親族の情報、連絡してほしい人
エンディングノートはどこで入手できる?
本屋でも購入していただけますし、もしくは葬儀社へ事前相談に行った際にもらえるところもありますので、ぜひ問合せてみてください。
※ドリーマーでは事前相談にお越しくださった方へのお渡しとご説明をさせていただいております。
項目をご覧になられて、いかがでしょうか。
これらを全て残された家族が事前に聞き、把握することはとても大変な事です。
また、本人もあやふやで調べてみないと覚えていない事もありますので、時間をかけじっくり考えながらご記入ください。
書くタイミングによっても、変わる事はたくさんありますので何度でも書き直して改めて自身を見つめなおす機会になさってください。